PETクリニック事務長のトホホblog

山梨PET画像診断クリニックの白石です。 ・PETについて・当クリニックの活動について・日々雑感(これが一番多い)気ままに発信しています。 ★ホームページリニューアルに伴い、ブログも引っ越しました★ 過去ログも覗いてみたいという稀有な人は、お問い合わせください。

2022年05月

月刊誌『Visionと戦略』6月号に拙文を寄稿した。
この雑誌は医療や介護福祉の経営について、幅広い視点から旬の話題を発信しているオピニオン誌である。今回ボクがご指名をいただいたのは、名物コーナーの「活躍する事務長・経営幹部リレー」という連載企画だ。過去の執筆者は優秀な方たちばかりなのに、なぜか今号だけはまったく活躍していない事務長の登場となってしまったのだ。これでは企画にそぐわないのではと目くじらを立てる方もあろうかと思うが、そこはどうかご寛恕いただきたいのである。

普段あまり一般の方が手に取ることのない媒体なので、ここに再録しておく。・・・と思ったが、やっぱり関心のある方は各自ご購入のうえご笑覧されたい。
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【『visionと戦略』6月号】

昨日はボクの誕生日であった。もう自分でもすっかり忘れていたのだが、今年も多くの方々から温かいメッセージがたくさん届いた。こんなオジサンになっても祝っていただけるとは、ただただ感謝の念に堪えないのである。なかには「54歳ですね!」と明け透けな指摘をしてくださる猛者もいた。そうか、今年ボクは54歳になるのか。本人としてはまだ30代だと思っていたのだが(バカなの?)、いつのまにか54歳にもなってしまったとは、まったく人生は油断ができないのである。チコちゃんだって永遠の5歳児なのだから、ボクも永遠の30代でいけないものだろうか。そういえば先日の運転免許更新のとき、老眼が進んだせいか「眼鏡等」が運転の条件に追加されてしまった。やっぱり寄る年波には抗えないのかもしれないのである。
振り返ればずいぶんと馬齢を重ねてきたものだ。それでもボクは家族や仲間にも恵まれて、かなり自由奔放に過ごせている方だと思う。この点についても感謝しないといけないのである。

54歳といえば、『サザエさん』の父である磯野浪平が54歳であることを思い出した。とうとうボクも年の上では波平の領域へ突入してしまったのだ。まことに感無量である。
これからは波平のような貫禄を出さなければならぬ。休日は和服を着て縁側で囲碁を打ったり、庭先に出て盆栽の手入れをするのだ。しかしボクは囲碁のルールを知らないし盆栽も持っていない。ボクのような薄っぺらい人間には、波平感をだすのはたいへん困難であることに気が付いたのである。
浪平は旧帝国大である京大卒だ。それに対しボクはしがない私学の卒である(しかも1年留年している)。浪平の勤務先は総合商社の山川商事だが、ボクの勤務先は小さなクリニックだ。浪平は世田谷区で庭付き平屋の一戸建てに住んでいるが、ボクは地方の借家住まいだ。改めていうまでもなく、浪平はれっきとしたハイスペ男子だったのである。同じ54歳でも、こうも違うのか。それでもよくよく考えてみたら現時点でボクが波平に勝るものがひとつだけあった。それは髪の毛の量である。波平の頭頂部には1本しか毛髪がない(海平は2本だ)が、ボクの頭頂部にはもう少し毛が多い。勝った。しかし、これとてあと数年で逆転することは目に見えているのである。トホホ。
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【廻らないシースーをご馳走になりました。あざーす】

本日は朝からオンラインで「PET検査の概要」というお題の講演をさせていただいた。主な講義の対象者は「医療通訳士養成講座」の受講生たちで、老若男女幅広い面々ということであった。
世の中には色々な講座が存在するものである。医療秘書や医療事務を体系的に学んでいる人が多いのは知っているが、医療通訳士とは耳慣れない講座だ。この講座は知人女性が立ち上げた事業なのだが、日本医療教育財団という法人から承認された公共性の高い講座のようである。
思えば数年前に、ベトナム籍の患者さんがクリニックでPET検査を受ける際、友人が通訳として付き添われたことがあった。最初の挨拶まではよかったのだが、問診に入り「既往は?」「家族歴は?」「アレルギーは?」「飲酒喫煙は?」と聞き進むうちに、だんだんと怪しくなっていった。「PET検査は多少の被ばくを伴いますが、ご同意いただけますか」と聞くと、もう話の筋目が通らなくなってしまったのである。通訳の友人は目の色を変えて被ばくは嫌だと言いながら、一目散に部屋を出て行ってしまったことがあった。この友人は医療機関で交わされる情報の性質をまったく理解していなかったし、ましてや医療被ばくとアトミックボムの区別すらついていなかったのである。
通訳というのは言語を変換するだけでは不十分で、その背後にあるカルチャーや前後の文脈といった、言語「以外」の部分を理解していなければならない。特に医療分野となると専門性が増して、通訳にも相応の知識が求められるのであろう。ちょっとした通訳のニュアンスが違っただけで、診断や治療方針が変わる場合もあるかもしれない。医療通訳士とは意外と重要な役割なのだと思ったのである。
 
当クリニックでは外国人の来院はまれで、受診者のほとんどは山梨県人である。だから今のところ医療通訳士は必要ない。その代わりに甲州弁通訳士がいないものだろうか。困ったことにボクは甲州弁が話せない。コテコテの甲州弁でこられると、言われていることは何となくわかる気がするのだが、もしかしたらはき違えてしまうのかもしれない。ボクは甲州のカルチャーを理解していないのか。甲州弁は非常に難解な言語なのである。そうら。ほーけ。
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【ラガーも旨い(しかも2本!) やっぱりビールはサッポロ推しだ】

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