PETクリニック事務長のトホホblog

山梨PET画像診断クリニックの白石です。 ・PETについて・当クリニックの活動について・日々雑感(これが一番多い)気ままに発信しています。 ★ホームページリニューアルに伴い、ブログも引っ越しました★ 過去ログも覗いてみたいという稀有な人は、お問い合わせください。

2022年02月

PET撮像施設認証の新しい認証状が届いた。前回からデザインがリニューアルされているのだが、ちょっと安っぽく映るのは気のせいだろうか。
種目は「アミロイドイメージング剤を用いた脳PET撮像(18F-Flutemetamol)(診療用)」、通称アミロイドPETだ。前回からの更新になる。確か3年前の初回認証時には全国で15くらいしかなかった認証施設が、日本核医学会のホームページによると現在は40施設にまで増加しているではなか。やっぱりみんなアミロイドPETの保険収載を期待して、そしてこれが算定要件になるとだろうと見越して一気呵成に申請したようである。ところが診療報酬の今次改定でもアミロイドPETの保険収載は見送られ、引き続き自費診療として施行しなければならないのである。残念ながらどの施設も見通しが甘かったと言わざるを得ない(おまゆう)。
それでも各施設の努力は水泡に帰してしまったわけではない。当クリニックでは昨年暮れに技師たちが、通常診療を終えてから残業までして再申請のデータを作成してくれた。ファントム試験を繰り返し、物理的評価、視覚的評価を行いながら基準をクリアすることができたのだ。おかげで普遍的で質の高い検査を提供することができる施設であると、学会からお墨付きをいただいたことは事実なのだ。こんな小規模な民間クリニックで、ここまでやるのは結構イケてる方ではないかと、密かにボクは自負っているのである(おまゆう)。

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【前回の認証状】

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【今回の認証状】

昨年からずっと楽しみにしていた映画があって、本日いよいよ公開初日に満を持して鑑賞してきたところである。巨匠スティーヴン・スピルバーグがリメイクした映画『ウエスト・サイド・ストーリー』がそれだ。
ボクは高校生だったある日、友人2人と学校を抜け出して街をフラフラしていた。とても暑い日だったと思う。あてもなく歩いていると古い雑居ビルに映画館を見つけ、涼を求めてボクたちは何となくチケットを買って入館してしまったのだ。若気の至りである。そこで上映していた映画が『ウエストサイド物語』であった。別に観たくて観たわけではなかったが、ボクたちは劇中の歌やダンスに圧倒され、非行グループの対立にハラハラし、ナタリー・ウッドのチャーミングさにすっかり胸熱になってしまったのだ。当時ミュージカル映画など見たこともなかった田舎の少年たちの無垢な心を、鷲づかみにされてしまったのである。
ボクたちは映画館を出たあと、歩道を3人で横並びになって肩で風を切りながらステップを踏んだ。そして指パッチンをして「トゥナーイト、トゥナイト!」と口ずさんでいた。本人たちはさぞ堂々としていたつもりであったが、はたから見れば恥ずかしいくらいカッコ悪かったと思うのである。そのときはそのくらい感情移入が止まらなかったのだ。
思春期に観た「忘れられない青春の1本」がこの『ウエストサイド物語』なわけだ。昨年この映画をスピルバーグがリメイクするという記事を読んだ時から心がざわついて仕方なかったのである。楽しみの理由はもうひとつあった。スピルバーグといえば言わずと知れたハリウッドを代表するヒットメーカーのひとりだ。SFやファンタジーを中心に娯楽性の高い作品から、歴史もの等シリアスな作品も多く手掛けているのは周知のとおりである。ボクも彼の作品はたくさん観てきたが、以前からすごく気になっていることがあった。それはスピルバーグは恋愛の描写が苦手ではないかということである(個人の感想です)。大人の恋愛を情熱的に描くシーンはほとんどなく、キスシーンですらベタな設定が多い印象だ。そんなスピルバーグが恋愛悲劇『ロミオとジュリエット』が基調となっているこの映画『ウエスト・サイド・ストーリー』を、どう演出するのか。そこに興味は尽きなかったのである。
 
鑑賞。いい映画であった。60年前に製作された旧作と比較するのがナンセンスであることは理解している。物語の構図や展開はほとんど同じだが、ニューヨークの街並みやそこに住む人々の息遣いなどの情景は圧倒的な迫力でボクの感情を揺さぶってきた。しかしトニーとマリアの恋愛路線は、やっぱりスピルバーグっぽいかなとボクは思ってしまったのである。ボクはこれが悪いと言っているわけではない。スピルバーグはあれほど人間ドラマや女性単独の描写は絶妙なのに、やはり男女のロマンスの描き方がいささか単調だなと思ったのである(個人の感想です)。
ボクは映画館を出たあと、肩で風を切りながらステップを踏んで指パッチンをしそうになった。さらに「トゥナーイト、トゥナイト!」と歌いそうになったのだけれど自重したのである。ボクも50を過ぎて痴態を晒してはいけないという見識くらいは身に付いた。それとひとりで指パッチンをする姿は、まるで往年のポール牧を彷彿させてしまうと懸念したからなのである。トホホ。
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【今回のマリアもチャーミングだった】

平素より格段なるご高配を賜り誠にありがとうございます。

さて、今夏7月29〜31日に甲府記念日ホテルにて弊クリニック主催で行われる「PETサマーセミナー2022In甲府」について、ただいま各社宛に順次趣意書をお送りしているところであります。貴社におかれましては本開催に是非ともご賛同いただき、万障繰り合わせの上ご支援を賜りますよう伏してお願い申し上げます。
なお、趣意書が届かない、趣旨がわからない等のご不明点は、心してボクまで問い合わせされたい。
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【詳しくはホームページ参照を】

すっかり忘れていたのだが、本年は診療報酬の改定年であった。先週いよいよ短冊が公表されてどこの医療機関も大わらわのはずなのだが、ボクにいたってはまったくそれを読む意欲が湧かないのである。いつものスケジュールなら来週には答申が出てきて、改定後の影響をシミュレーションしてみるのが事務職の慣習だ。ところがPETクリニックの呑気な事務長は今次改定には興味を掻き立てられない。それは昨年末にかねてから期待の星であったエーザイ社のアルツハイマー病治療剤アデュカヌマブの製造販売承認が見送られ、継続審議となってしまっていたからである。

アデュカヌマブ薬機承認 → アミロイドPET保険収載 → デリバリ製剤値下がり → アミロイドPET検査拡大!

これが待ちに待った勝利の方程式のはずであった。しかしあれほど待ちわびたサクセスストーリーは早々に瓦解してしまったのである。あっけなく、絵に描いた餅になってしまった。ああ、もう診療報酬改定なんか知るものか。以降ボクは不貞腐れてヤケ酒に溺れてしまい、改定の「カ」の字すら浮かばないほど関心が薄れてしまったのである。
でも改定の内容は察しが付く。前回の続きと、次回への布石が粛々と進められるはずだ。次の改定、2024年は周知のとおり診療報酬と介護報酬の同時改定である。この10年来ずっと騒がれてきた2025年問題の最後のピースが埋まるのが次の2024年改定なのだ。
大河の軌道は変わらない。
地域医療構想、働き方改革、オンライン診療、新興感染症対策あたりがメインストリームのはず。そして高齢化社会に向けての重症化防止対策も要所要所に盛り込んでくるであろう。重症化対策にはリハビリテーションだけではなく、栄養管理・口腔ケア・認知症対策にしっかりと取り組むことで点数がついてくるはずである。この趨勢からもアデュカヌマブの承認が待たれるではないか(ちょっと強引か)。
実はエーザイ社は追加データをすでに提出し継続審議は始まっているという情報もある。うまくすれば5月、あるいは9月にでも逆転承認の可能性があるかもしれないのだ。アルツハイマー病治療剤の市販が先か、ボクの認知症の進行が先か。待ったなしだ。頑張れ、エーザイ! 頼む。株価を取り戻すんだ!
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【銀座ライオン仕様の缶ビール やっぱりビールはサッポロ推しだ】

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